ばかおやじ能登半島の旅 最終日 輪島編
日本海の波の音で目が覚めるという贅沢な朝。今日で旅も最終日。
そして今日は今回の旅の目的の半分である、能登地方の大地震を勉強する一日としたいと思っている。朝ごはんを食べにホテルの廊下を移動していると、廊下の窓から目に飛び込んできたがれきの山にビックリ。聞くとこのような山は数箇所にあり、この山もピーク時の三分の一程度に減ったとの事。
早速朝ごはん。。凄くバランスが取れていて、「本物の日本の朝ごはん」という感じだ。一夜干しのふぐを網で少しあぶって食べるのは、非常においしかった。器はどれを見ても素敵。
腹ごしらえも出来たところで、とりあえず輪島市内をウロウロすることにする。旧駅前の道の駅に車を止めて、とりあえず歩く。いや、、ここはなんて素晴らしい町なんだ。最初に歩いた通りは、税金を投入し電線を地下に埋め道路を整備して町並みを再構築した場所で、地震の際にも耐えられた通りらしい。なので携帯電話のお店もハウスメーカーの営業所の店構えも、ちょっと変わった感じで面白い。
しかしその通りから、一本路地裏に入ると恐らく建物が崩壊して片付けられたのだという感じの空き地が、あちらこちらにあった。古い建物の外壁には下見板が使われていて、狭い通りを歩いていると、木のいい香りがしてそれだけで癒される感じ。しかし建物を増築した部分にはサィディングが貼られていたりで、何と言って良いのか複雑な心境になった。
更に裏通りを進んで行くと建築現場を発見、、一つは地場工務店らしき現場で、もう一つはメーカーの現場だった。どちらも地震で建て替えになった住宅みたい。メーカーには興味も無いので、工務店さんの現場に突撃インタビューをする。職人というものは、人見知りであり無愛想なものだけど、お陰さまで扱いには慣れているので、すっかり短時間で打ち解ける。
「景気はどうですか??」
「うん、、いいよ」
やはり地震のせいで仕事は忙しいみたいだ。北海道の家に比べれば、「基礎」「断熱」「気密」どれをとっても楽そうな感じで、それでも大嫌いな単位の坪単価で表現すると、大体42~45万円くらいが相場らしい。ツーバイフォー工法はほとんど無く、日本古来で中国3000年の歴史の在来工法がほとんどとの事。現場は整理整頓されていて綺麗だった。建材等の保管や扱いも丁寧だった。やっぱ地場工務店って思ったり。専門的な事や地震で学んだことなど色々と教えてもらったり。。
絶対にインターネットや本では学べない事が、ここにはいっぱい溢れている。
その後も市内をグルグル。。酒屋さんで地酒を物色して、店のおばちゃんに地震の恐怖を語ってもらった。。途中で素敵な和菓子屋さんを発見、、中に入り美人の奥様と話をした。最初は「このおやじ・・・」と警戒心丸出しだったが、すっかり打ち解けて、次に行きたいが帰してくれない嬉しい誤算。。ここでも地震の事を色々教えてくれた。とっておきの和菓子を「これ、、飛行機の中で食べて」ってサービスしてもらったり。。かなり嬉しかった♪
話す人のみんなに共通しているのは、「まさかこの地域に地震が来るとは・・・」という事と「実際に地震が来ると身動きすら全く何も出来ない。」との事。でもここは輪島市内。実際に大きく被害を受けたのは、ここではなく昨日レースがあった門前町なのだから、一体どんな風になったのだろーか。。輪島の港を見て漁師さんにも色々教えてもらったり。。
そして輪島を後に門前へ・・・