建物とサラ回し・・・
地盤改良。
コンクリート杭を使用するのが一般的ですが、
今回の地盤は深さ2.5メートル程度は
畑の盛り土でフワフワと柔く、
しかしその下には砂利の丈夫な地盤がある。
基礎の分を1メートル掘れば、
杭の長さは2メートル行くか行かないかの長さになる。
コンクリート杭の場合、長さが短すぎると上に乗る建物が安定せず
建物が転倒しやすくなる。
例えれば、曲芸のサラ回しの棒は長いとユラユラ安定するが
棒が箸くらいに短いと安定せずサラは落ちる感じ。
今回の工法は筒状に穴を掘り、
掘った筒に砂利を突き固めながら上まで入れて行く工法。
この現場の条件には非常に適した工法と思う。
条件によっては液状化に対抗できるか?など当然欠点もあるが、
今回の現場では支持地盤の水はけが非常に良く心配ない。
コンクリート杭、砂利杭、ベタ基礎、土の置き換え等々、
建物を支える地面を作ることには、
データーだけではなく長年の経験がモノを言うと思う。
7年前ですがこんな経験だってあります。
この事例も比較的浅い深さに強固な支持地盤があった現場で、
コンクリート杭だと箸で皿回し状態になる現場でした。
現在のような砂利杭工法もなく、土の置き換えを決めました。
当時ご近所から「ビルでも建のか?」と苦情みたい感じのが来ました。
「いいえ普通の建物です」と答えたら、
「どうしてこんなに掘るんだ」って言うから
「この辺の地盤はここまでしないと建物が転がるので」と言ったら
泣きそうになって帰っていきました。。。
しぃーーらなぃっと 笑